水道水の安全性は高い…?
世界的に見ても安全性は高いが、100%とは言い切れない
日本の水道水は厳格な水質基準によって管理されており、安全性が高いと評価されています。
厚生労働省が設定した水質基準には、健康に影響を及ぼす物質や、水の味やにおいに影響を及ぼす物質など、51項目の明確な基準値が定められています。日本では、これらの基準値をすべて満たさなければ水道水として提供できないというルールが設けられているのです。
世界中で水道水をそのまま飲める国は、日本を含めて12カ国程度しか存在しません。
しかし、水道管の老朽化によるサビや不純物の混入の可能性、近年新たに注目されているPFASの存在など、100%完全に安全とは言い切ることはできません。
懸念点となりうるポイントや対策をしっかりと認識しておくことが大切です。
永遠の化学物質「PFAS」
PFASとは?
PFAS(Per- and polyfluoroalkyl substances)は、炭素とフッ素から構成される人工的な化学物質群の総称のことを指します。分解しにくい性質を持ち、自然環境に長く残留することから、「永遠の化学物質」とも呼ばれます。
PFASを使った製品は水や油をはじくため、1940年頃から防水スプレーや、レインコートなどさまざまな生活用品に幅広く活用されてきました。
なぜ今注目されているの?
その分解されにくいという性質に人々が恩恵を受けてきた一方で、2000年代以降では近年の海外の研究などによって、「PFASの中の一部(PFOA・PFOS)には、発がん性や子どもの成長への影響などの有害性がある」という指摘がなされるようになりました。
- 発がん性
- 免疫系への影響
- コレステロール値の上昇
- 妊娠、胎児への影響
自然環境中に長く残留したPFASが土壌に入っていくと地下水に浸透し、水道水にまで汚染を広げていきます。
さらにそれを摂取し体内に長時間蓄積されることによって健康被害が生じることが懸念されているのです。
また、PFASは非常に安定した化学物質であり、沸騰したとしても除去することができません。むしろ煮詰めることで濃度が高まる可能性も指摘されています。
日本国内のPFAS動向
最近のニュースで「一部の地下水や河川から基準値を超えるPFASが検出された」という事例を知った人も少なくないかもしれません。日本国内でも沖縄や東京多摩地区、大阪などを皮切りに、地下水汚染や住民の血液中のPFAS濃度の増加などが問題視されるようになりました。
実際に、2020年から2023年までに実施された調査では、全国の自治体や水道事業者3755か所のうち14か所で暫定目標値を超える濃度が検出される結果となりました。
なお、2024年度現在の調査では、水源の切り替えや浄水設備の設置などの対応を行ったことで、いずれの自治体や水道事業者も目標値を下回る結果となっているものの、約2割の事業者でPFAS自体は検出がされています。
PFASの健康被害については完全に明らかになっているわけではなく、今もなお現在進行形で研究が進められています。アメリカやドイツをはじめ多くの国が規制強化の方針を明らかにされており、日本でも今後さらなる対策や法整備が求められます。
安全な水を飲むために
ウォーターサーバーの利用がおすすめ
ウォーターサーバーは、水道水に含まれるPFASを含んだ有害物質を除去したり、水質管理が徹底された高品質な天然水を利用できたりなど、家庭でできるPFAS対策として近年注目されています。
天然水ボトル型のウォーターサーバーと、浄水型のウォーターサーバーについてそれぞれおすすめポイントをお伝えしますので、私たち個人にできるPFAS対策として参考にしてみてください。
天然水ボトル型ウォーターサーバー

天然水の宅配ボトルを使用したウォーターサーバーのことで、水道水と比較して衛生的で美味しいお水を手軽に利用することができます。
使用される水については、専門の業者による高度な浄水技術や厳格な水質検査を通じて、PFASを含んだ有害物質が含まれていないことが明記されているメーカーがほとんどのため、安心して水を利用することができます。
また、直接宅配される水を使用できるため、水道管の老朽化や断水など、PFAS以外のリスクの対策になるともいえます。
浄水型ウォーターサーバー
水道水を高性能フィルターに通して浄水することで不純物や有害物質を取り除くことができる、比較的近年に台頭した新しいタイプのウォーターサーバーです。
非常に細かい穴を持つフィルターや活性炭の吸着作用によって、PFASを含む数多くの微細な有害物質を除去することが可能です。
また、水道水特有のカルキ臭やカビ臭の原因となる遊離残留塩素に対しても作用するため、自宅の水道水をより美味しく安全に使用することができるといえます。
まとめ
本記事では、日本の水道水の安全性と話題のPFASについて、そして安全な水を使用するための方法についてお伝えしました。
PFASについては、現在も研究が進められている新たな健康リスクであり、私たち一人一人が関心や問題意識を持つことが大切です。また、PFAS対策として活用できるウォーターサーバーについては、メーカー各自が公式サイトにてPFASに対する対策や検査結果を明記していることが多いため、購入の際は参考にしてみても良いかもしれません。
以下に、本サイトが調査・作成したおすすめのウォーターサーバーランキングをご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください!